1. TOP
  2. INFOMATION(お知らせ/新着情報)
  3. 配管の熱伸びと対策

INFOMATION(お知らせ/新着情報)

配管の熱伸びと対策

配管の熱伸びと対策イメージ 技術情報2025/12/11

配管の熱伸びとその対策について

蒸気配管の様なものを設計する際、温度によって、熱膨張が発生します。

そこで、設計する際の注意ポイントを掻い摘んで、ご紹介します。

    1. 配管設計における熱影響

    配管を設計する際には、下記の事に留意しながら、設計する必要があります。

    自重
    地震荷重や風荷重
    流体による影響

    に加えて、熱による伸縮を考慮する必要があります。
    熱伸びに対して無理な拘束を行うと、配管に過剰な応力(許容値を超えた)が発生するため注意が必要です。

    1. 許容応力超の例


    許容応力超過の例

    両端部をアンカー(固定)にした場合、熱伸びによって配管応力が許容値を超えることがあります。図では赤色部分が応力超過を示しています。

     

    1. サポート条件の見直し

    過大な応力が確認された場合、まずはサポート条件や位置の変更を検討します。

    拘束条件変更の例

    アンカー(固定)からレスティング(自由支持)に変更することで、応力超過を解消できます。

     

    1. ルート変更による可とう性確保

    サポート変更だけでは十分な可とう性が得られない場合、配管ルートの変更を検討します。
    固定点からコーナーまでの配管長さを伸ばすことで、可とう性を増すことが可能です。

     

    1. 追加ルートによる柔軟性向上

    L型ベントで熱膨張を吸収するのが難しい場合は、配管ルートを追加する方法があります。

    配管追加(拘束点近く)

    拘束点を結ぶ線の近くに配管を追加した例。応力超過は解消。

    配管追加(拘束点から離れた位置)

    拘束点を結ぶ線から離れた位置に配管を追加した例。さらに高い柔軟性を確保できます。

     

    1. 設計上の留意点

    ここで紹介した対策は一例に過ぎません。設計終盤での変更はコストやスケジュールに影響を及ぼす可能性があるため、状況に応じて適切な方法を選択することが重要です。

     

    今回ご紹介した内容は、配管設計における熱伸び対策の基本的な考え方です。
    MIRAIZ
    株式会社では、様々な設計のご依頼に対応できる体制を整えております。お気軽にご相談ください。

     

    設計事業グループ/三上


    TECHNICAL ENGINEERING GROUP(設計事業グループ)

     

    一覧| >
    pagetop